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芳光とは、くらべない。
これが聚洸のわらび餅。 |
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小僧 |
聚洸さんを代表する名菓って何ですか? |
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高家 |
ありません!(きっぱり)。
どのお菓子も自分の思いを込めてつくってますから、
これが一番というのはないですね。
僕が名菓を決めるのではなくて、
お客様が決められるものだと思っていますし。 |
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小僧 |
ということは「おすすめはどれですか」とお聞きしたら、
「みんなおすすめです」とおっしゃる? |
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高家 |
はい、みんなおすすめです(笑)。
全部食べていただきたいですが、それは無理なので、
よく出ているものを「このあたりが人気です」とか、
「今の季節ならこれでしょうか」とおすすめしますね。 |
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小僧 |
どのお菓子にも愛着がある? |
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高家 |
僕にとっては、どれも同じように可愛い。
あとはお客様それぞれが判断してくださって、
好みのものを見つけていただければうれしいですね。
お茶会なら「こんなものがほしい」と言ってくれはったら、
いくらでもリクエストにおこたえしますし。
羽二重でも、わらび餅でも。 |
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小僧 |
お、出ました、わらび餅! |
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高家 |
わらび餅はモノマネなんです。 |
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小僧 |
モノマネ? |
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高家 |
修行先からの流れなんです。
僕の師匠は「芳光」といって、
わらび餅で有名な名古屋の和菓子店ですが、
そこで、初めはモノマネでもいいよ、と言われたんです。
うちでつくっているお菓子なら、
まったく同じものをつくってもかまへん、と。
実家の塩芳軒でも、息子なんやし、
つくりたいものがあったら
マネしたらええねん、と。 |
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高家 |
最初はモノマネでも、店をずっと続けていくと
いつのまにか「自分のお菓子」になっていく。
ほんま、不思議なもんですわ。
形をこうしたほうがいいかなあとか、
色をこう変えてみようと考えるじゃないですか。
すると、いつしか自分のお菓子というか、
聚洸らしいお菓子ができていくんですね。 |
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小僧 |
わらび餅は芳光さんを超えましたか。 |
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高家 |
芳光さんのは芳光さんので、
僕にとっては食べ慣れた味なので、
おいしいと思いますが、
比べようとは思わないですね。
ただ、うちのわらび餅は、芳光のものより、
ちょっとしっかりめなんですよ。 |
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小僧 |
それは季節によって? |
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高家 |
いえ、季節に関係なく堅めです。
僕はもともとお茶席のお菓子をやろうと思ったわけではない。
もちろん、お茶席菓子もおもしろいんですけど、
一般の人に、おいしく、楽しく、食べていただくお菓子。
そのほうが自分には合ってるような気がします。 |
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小僧 |
聚洸ネーミングの由来は? |
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高家 |
僕は聚楽小学校卒業なんです。
もう廃校になったんですが、
豊臣秀吉の聚楽第跡に建った小学校です。
で、塩芳軒の名菓になっている焼きまんじゅうの聚楽。
それは僕にとってはルーツ的な意味合いがあります。
その聚をふくめて、いくつか自分に関わりのある漢字を
晴明さんにもっていきました。
そのとき、晴明さんが考えてくれはった
いくつかの候補のなかに、
この「聚洸」があって、意味合いで選びました。
意味合いを教えてもらうと
聚洸の聚は集まる、洸は光る。
さんずいがつく光るは、
水が珠になって光り輝いている状態のことであると。 |
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高家 |
つなげた意味としては、
自分が学んできた、ひとすじの小川が、大河となって、
やがて、大きくはじけて光り跳ぶ…。
きれいだなと思ったんです。
学んできたものが、結晶となって、
美しくはじけて、
ひとつひとつのお菓子として、
光り輝くものであったらいいなと。
聚洸にはそんな思いが込められています。 |
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第十三回「京華堂利保・薯蕷(じょうよ)まんじゅう」につづく |
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